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トピックス&ニュース

地域医療・福祉研究所は「南大東村 うふあがり福祉カフェ」を開催しました
~検討内容をまとめ「うふあがり福祉カフェ開催報告書」を送付~

 一般社団法人地域医療・福祉研究所(略称:アルスヴィータ、中野区本町)は、この間、南大東村の「南大東村福祉・介護計画」策定を支援してきています。この「介護・福祉計画」具体化の第一弾として、2016年10月27日から30日にかけて、「うふあがり福祉カフェ」※を開催しました。

※「うふあがり」とは、南大東村の古い呼び名で「うふ」が「はるか」、「あがり」が「東」を意味します。島民は1,312人、そのうち高齢者は170人です。(平成27年度末)

 今回のとりくみは、私たちの研究所が昨年実施した「南大東村高齢者要求調査」を元に「南大東村に住み続けるためにはどんな施設やサービスが必要か」をみんなで考えるためです。

 このカフェには、伊佐副村長、大城福祉民生課長はじめ、村会議員や各区長など32人が参加し、2時間にわたり、真剣に南大東島に住み続けるための論議と意見交換を行いました。終了後に、「福祉カフェの評価・検討会」を実施しました。多様な困難を抱える南大東村だからこそ、新しい地域福祉のあり方を真剣に求めていると感じられました。

 地域医療・福祉研究所では、今回のカフェと評価・検討会の結果を、「うふあがり福祉カフェ開催報告書」にまとめ、12月7日に村長に提出しました。

▲3グループに分かれて「うふあがり福祉カフェ」で意見交換・討議するようす▲

うふあがり福祉カフェの概要

3つのグループに分かれて実現可能な福祉施設とは何かを論議

昨年の調査で要望の高かった内容に基づき、(1)特別養護老人ホーム、(2)老健施設、(3)認知症グループホーム、(4)小規模多機能、(5)地域共生ホームの5つの施設についてその可能性を論議しました。論議の中では、医師や専門職がたくさん必要な施設や大規模でないと運営が困難な施設などは南大東村での実現は難しいといった意見が出され、最終的には全てのグループで「地域共生ホーム」が一番いいのではないかという結論となりました。

※「地域共生ホーム」とは、富山型デイケア、共生型グループホームなどの経験から、国がに政策化した「新福祉ビジョン」、今年6月閣議決定した「一億総活躍プラン」、および今年7月15日に公表された「『我が事・丸ごと』地域共生社会」の具体化となるものです。

カフェの内容をまとめて「報告書」を提出。各地の先進施設の視察を計画化。

論議の中で、多くの島民から、「認知症対応」、「一人暮らしの高齢者の住宅」、「障害者のデイサービスや就労支援」、「保育所の併設」、「居宅介護事業などを併設」した施設が欲しいという話が出ました。研究所は、今回のカフェの内容を「報告書」にまとめて、村長に提出することになりました。また、全国で先進的な活動をしている富山県などを全村会議員が視察することも決まりました。

「カフェ」の評価・検討会を実施。

「カフェ」を開催した翌日、南大東村の福祉民生課、社会福祉協議会、包括支援センターの皆さんと「カフェ」の評価・検討会を行いました。

評価会議では、「予想を超えた参加者があったこと」、「村民の中に高齢者福祉に関する知識が広がり、具体的な要求が出たこと」、「自らの問題として捉え自分たちの関わりを考えている」ことなどが評価点として出されました。

検討課題としては、人材の確保、計画の策定スケジュール、先進例視察、制度の研究と補助金等の申請などが挙げられました。

▲検討内容をまとめ模造紙に整理しました▲

<問い合わせ先>

一般社団法人 地域医療・福祉研究所 電話・Fax:03-4283-4360

※本研究所は、地峨の健康・医療・福祉の問題を住民が主体的に解決するために、自冶体や協同組合などの敬策づくりと事業開発に資する調査・研究・実践の組織を支援する非営利型の社団法人です。略称:アルスヴィータ(ラテン語略称:ARSVITA)。